エレベーターに閉じ込められたが想像以上に怖かった。

美馬の日常

私の働いている会社のオフィスはビルの9階に位置しており、出勤時も退勤時も必ずエレベーターを利用しています。

誰だって何らかの理由が無い限り、9階まで行くのにわざわざ階段なんて使わないでしょう。

しかし、エレベーターが機械である以上は絶対にトラブルが起きないとは言い切れません。

そして私は…そのトラブルと直面してしまいました…

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エレベータに閉じ込められた

仕事中、「ちょっと一服でも行ってくるかなぁ」といった感じで席を立ち、私はエレベーターへ乗り込み喫煙所のある2階へと向かいました。

エレベータ内部は私一人、綺麗なエレベータという訳ではありませんが、機会音は小さく、揺れも少ない為、このエレベータに不安など一切感じた事はありません。

そして、エレベータが2階に到着した時、事件は起こりました。

エレベータは停止しているのに…扉がひらかねぇぇ

最悪な事に、携帯電話を9階のデスクに置いてきており外部との連絡がとれない状況。

なんとかしようと、扉の開閉ボタンを押してみるがやっぱり反応はない…

とりあえず非常用ボタンを押してみる。

エレベーターに閉じ込められるなんて初めてだった上に外部との連絡がとれなかった状況であった為、どうすれば良いか分からず、少し冷静さを失っていました。

しかし、少し落ち着いて考えればエレベーターには外部との連絡がとれる「非常用ボタン」があるではないか。

ボタンが設置されている扉の横部分に目を向けると、やはり「非常呼」と記載された黄色いボタンがありました。

それを押してみると「ピッ」という音が発せられ……特に何もない。えっ…

長押しかとも思いましたが、以上と同じでした。

突然流れ出すアナウンス

閉じ込められてから約10分ほど経過した時、突如エレベーター内部にアナウンスが響き渡る。

「行先ボタンを押してください。」

行先ボタン?

隅にもたれ掛かっていた私は、取り合えず行先である2階のボタンを押してみましたが、反応なし。

エレベーター内のを画面には「2」という数字が映し出されており、既に2階フロアには到着しているので、行先ボタンもクソも無い。

「意味がわからん…」と一人愚痴をこぼす…

そして再び、「行先ボタンを押してください。」とアナウンスが響き渡った。

エレベーターの扉を叩いてみる。

外部との連絡が取れない以上、自力で脱出するしかないと扉を無理やり開けようとしましたが、頑なに閉まった扉はビクともしない。

なら叩いて、エレベーターに閉じ込められている事を外の人間に知らせるしかないと考え、私は扉を叩いてみました。

ドンドン!ドンドン!ドンドン!ドンドン!

何度か叩いてみたが、外から救いの手は伸びず。

倒れている人がいても素通りする冷たい人間たちが潜む東京……きっと無視されている。

しかし、何度も叩けばきっと誰かが非常事態である事に気付き、声をかけてくれるはず!!

声を出して助けを求めてみる。

1~2分ほど扉を叩き続けてみましたが、外の人はメンテナンスかなんかと勘違いしているのか、全く反応はない。

最初は「誰かー!」なんて恥ずかしくて叫べないと考えていましたが、そんな事言っている場合ではなくなってきました。

とにかく、扉を叩きながら「誰かいますかー!」と叫んでみる。

それを4回ほど繰り返すと、なんと外から扉を叩く音が返ってきて、「大丈夫ですか?」という男性の声が聞こえてきたのです。

「すいません、閉じ込められちゃったんで誰か呼んでもらえますか?」と外の人に言うと「今、警備の人呼んでくるんでちょっと待っててください。」と帰ってきた。

ホッと一息…ようやく脱出できる。

エレベータからの脱出

私の助けを求める声に応えてくれた人が現れてから約10分程、エレベーター内で「ピンポーン」という音が響き、扉が開く。

そこには警備員さんと作業着を着た人が立っていました。

警備員さんが「大丈夫ですか?」と声をかけてきたので、私は「すいません、大丈夫です。ありがとうございました。」と返し、エレベーター監禁事件は終結する。

閉じ込められた時間は約40分ほどだったが、私には3時間くらい閉じ込められていた気分だった。

私に救いの手を差し伸べてくれた男性は仕事の為、すぐにいなくなってしまったそうですが、一応名前だけは聞いておきました。

翌日から、私が閉じ込められたエレベーターには「メンテナンス中」という黄色い看板が立てられていた。

おわりに

普段、あまり気を取り乱す事がない私ですが、エレベーターに閉じ込められた時は流石に焦りました。

閉所恐怖症という訳ではないのですが、やはり人は閉じ込められると恐怖感を感じてしまうようですね。

エレベーター内の非常用ボタンが反応しないというシチュエーションは、映画やドラマで結構見受けられますが、実際に起こりうる事なんでエレベーターに乗る際は携帯電話を忘れないように…

エレベーター内には業者の電話番号が記載されていますので、携帯電話さえあれば何とかなります。

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