車のナンバープレートに記載されている数字やひらがなの意味は何?
日頃よく目にする車のナンバープレート。目にはしますがあまり注目してみた事ってないですよね。
私自身、交通機関があまり発達していない北海道に住んでいますので、日ごろから車を利用していますが、ナンバープレートを気にした事はありませんでした。
ただ、この前洗車をしている時にナンバープレートの汚れを洗い流していると「このナンバープレートに記載されている数字やひらがなにはどのような意味があるのだろうか」という疑問がふと頭に浮かんでしまいました。
そこで今回は、車のナンバープレートに記載されている数字やひらがなにはどのような意味があるのかを調査し、その結果をまとめてみました。
そもそも車のナンバープレートの役割ってなに?
そもそも、なんで車にはナンバープレートが取り付けられているのか?数字の意味を解き明かす前に、まずはその疑問から解き明かしていきましょう。
よく警察のドキュメンタリー番組などで「ナンバー控えろ」みたいなセリフを聞きますよね。詳しくは後述しますが、車のナンバープレートは「ひらがな」「数字」の全てが一致したものは存在しません。要するに、車のナンバー情報だけで一つの車両を特定する事ができるという事です。簡単に言ってしまえば「身分証明書」みたいなものですね。
この身分証明書の役割を担っているおかげで、警察機関等は違反を犯した車のナンバープレート情報だけで、その車の所有者情報等を特定する事ができるようになっています。要は、車で犯罪するという事は、首に身分証明書をぶら下げて犯罪するようなものです。
これが世間一般的な「車のナンバープレートの役割」といったところでしょう。
しかし、車のナンバープレートが担う本来の役割は、以上で説明した役割とは異なります。車のナンバープレートの役割は警察関係者等が対象の車を特定するためにあるというのは、あくまで車のナンバープレートが持つ本来の役割から生まれた二次的な役割でしかないのです。
※この記事とよく似ていますね。ナンバープレートに記載されている数字やひらがなの意味を解き明かす記事なのに、それを解き明かす過程で「ナンバープレートの役割ってなに?」という疑問が二次的に生まれちゃってます。
では、車のナンバープレートが持つ本来の役割とは何なのでしょうか?その調査結果を以下に記していきます。
車両が自動車登録ファイルに登録されている事を証明する
自動車や原動付自転車(原付)、軽自動車は法律上「道路運送車両」という類に分類され、それらの車両は「道路運送車両法」に基づいて管理・運行する必要があります。
簡単に言ってしまえば、車を取り扱う上でのルールブックみたいなものですね。
この道路運送車両法第4条には「自動車(軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く)は、自動車登録ファイルに登録を受けたものじゃないと使っちゃだめだよ」という一文があります。この自動車登録ファイルは法的に国土交通大臣が管理するものとなっていますが、登録手続きや変更手続きなどは国土交通省の地方支分部局(本庁や本局等の他、地方に置かれる補助的な期間の事)である「地方運輸局」の下部組織「運輸支局(自動車検査登録事務所)」が行っています。ややこしいですね。
この登録ファイルには
「社名及び型式」「車台番号」「原動機の型式」「所有者の氏名又は名称及び住所」「使用の本拠の位置(自動車を使用している人の本拠、基本的には住所のこと)」「取得の原因」
等が記載されています。
またまたややこしいですね。要は車や車所有者の情報が登録されているという事です。
自動車が自動車登録ファイルに登録されると、「車両登録番号(文字や数字のやつ)」が払いだされ、それがナンバープレートに記載されます。このプロセスにより「ナンバープレートが付いている車は、自動車登録ファイルに登録されているファイル」という事になります。ちなみに、自動車登録ファイルに登録された車両に与えられるナンバープレートを「自動車登録番号標」と言います。
ちなみに、道路運送車両法第19条には「自動車登録番号標(ナンバープレート)は、その記載内容が見やすいように取り付けないと使っちゃだめだよ」という一文があるので、ナンバープレートを車に取り付けないで走らせると違反です。曲げても隠しても違反です。
軽自動車や小型のバイクは自動車登録不要なの?
なかなか本題の疑問に入れませんね。「車のナンバープレートに記載されている数字やひらがなの意味」という本題だけが気になる人は読み飛ばしちゃってください。
まず、先述しましたが自動車登録ファイルに登録する車両は「軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く自動車」です。要は軽自動車、小型特殊自動車、小型バイクは自動車登録ファイルへの登録は不要という事になりますよね?だったら、これらの車両についているナンバープレートは何?という疑問が浮かびました。
まぁ、長くなるとあれなのでサラッと行きますね。軽自動車や小型バイク等は普通車と適用される法律が異なります。普通車は国に「自動車や自動車所有者の情報」を登録する事でナンバープレートが与えられますが、軽自動車の場合は「軽自動車車検協会」に必要書類を届出し検査を受ける事で「車両番号」というものが払い出されます。
※軽自動車車検協会とは、国に代わって二輪以外の軽自動車の検査事務等を担う機関。
軽二輪(126cc~250ccのバイク)や小型二輪(251cc以上)の場合は、普通車と同様に「運輸支局」に届け出して車両番号が払い出されます。自動車登録ファイルに登録はされません。原付は住民票に記載されている住所を管轄している市役所に届け出て「標識(課税標識とも)」と呼ばれるナンバープレートが与えられます。
要は、軽自動車、小型二輪(251cc以上)、軽二輪(126cc~250ccのバイク)のナンバープレートはちゃんと「この車両は僕のだ!」って届出してるぜ!はたまた、ちゃんと車検受けてるぜっていう証明になる役割があり、原付のナンバープレートは「軽自動車税ちゃんと払ってるぜ!検査も受けてるぜ!」という証明になる役割があるそうです。本当はもっと複雑ですが、難しいので簡単に説明しちゃいました。てへ!
ちなみに、普通車と法律が異なるので、呼び方も色々変わってきます。
普通車は自動車登録ファイルに登録する事から「登録車」、一方で軽自動車等は自ら車の情報等を届け出る過程を踏む事から「届出車」と呼びます。
ナンバープレートも普通車は「自動車登録番号標」、一方軽自動車等は「車両番号標」、原付の場合だと「標識」です。
また、道路運送車両法11条1項では「自動車登録番号標は封印してもらわないと駄目だよ」という法律がありますが、これは自動車登録番号標に適用される法律である為、軽自動車等のナンバープレートに封印はついていません。
あと、車両番号標であろうと原付の標識であろうと、「見えやすい位置にナンバープレートを取り付けないと駄目だよ」という道路運送車両法があるので、この辺は普通車と変わりありません。
車両が自動車検査を受けて保安基準を満たしているという証明
まぁ、「軽自動車や小型のバイクは自動車登録不要なの?」項目でちらりと先述しているのですが、自動車は登録であろうと届出であろうと、事前に道路運送車両法に基づいて定められた基準「保安基準」をクリアしているかどうかを検査して、その後に
要は、「この車はしっかりと検査しました。法律の定める安全基準を満たしています!」という事を証明しているんです。この安全基準をクリアしないとナンバープレートは貰えませんし、当然公道を走る事もできません。
ちなみに、車検義務が存在しない軽二輪(126cc~250ccのバイク)や原付にも、保安基準が定められており、これに適合していないのに公道を走ると違反です。但し、車検義務はないので、これらの車両のナンバープレートは「保安基準みたしてるぜ!車検も受けてるぜ!」という証明にはならないみたいですね。複雑ですホント。
車のナンバープレートの記載されている数字やひらがなの意味
ようやく本題でございます。
ナンバープレートの数字やひらがな、一見するとランダムに決められた番号やひらがなのように思えますが実はちゃんと意味があるそうです。
では一体、ナンバープレートの数字やひらがなにはどのような意味があるのか、前置きがやたら長くなりましたがその点について解説していきます。
一連指定番号・車両番号について
ナンバープレートで最も大きく記載された数字を、登録車(普通車)の場合は「一連指定番号」、届出車(軽自動車、軽二輪、小型二輪等)の場合は「車両番号」と呼びます。
4桁の数字が払い出された場合は、2桁目と3桁目の間にハイフン(12–34みたいな感じで)が付きます。理由は2桁ずつに区切った方が見やすいし記憶しやすいからとの事。
3桁以下の場合は空白の数字が「・」に置き換わり、ハイフンの位置にスペースが付きます。(・1 23見たいな感じ)
基本的には「自動車登録ファイルに登録された順番」、または「届出された順番」という形で順番に番号が割り振られる形式となる。が、下二桁が「42」「49」のものは「死に(42)」「死苦(49)」「始終苦(49)」「轢く(49)」と縁起の悪い語呂合わせとなってしまう事から欠番扱いとされており、払い出されません。
ただ、駐留米軍車両の場合は「42」「49」の番号が払い出されています。代わりに「13」が番号は払い出されていません。
※駐留米軍車両とは、日本国内に滞在しているアメリカ軍が利用している車両の事。13はアメリカでは忌み数(不吉な数字)である為、その配慮で13が欠番となっている。
また、自分の好きな番号を一連指定番号・車両番号に指定できる「希望ナンバー制度」という制度も存在しており、この制度を活用すれば1~9999までの番号が指定可能となり「42」「49」もナンバープレートの番号として利用できます。しかし、好きな数字を絶対にナンバープレートに指定できるという訳でもないようです。人気のある番号は毎週1回月曜日に実施される抽選で当選した者のみが取得できます。こうでもしないとナンバープレートのパターンに被りが発生してしまう恐れがあるからです。
ちなみに、抽選対象となる番号は一連指定番号(普通車)の場合、全国一律で「1」「7」「8」「88」「333」「555」「777」「888」「1111」「2020」「3333」「5555」「7777」「8888」の14通り(2019年時点)。その他、地域別で抽選対象となる番号が定められています。
軽自動車等に払い出される車両番号の場合は「・・・1」「・・・7」「・・・8」「・・88」「・333」「・555」「・777」「・888」「11-11」「33-33」「55-55」「77-77」「88-88」が全国一律で抽選対象となり、一連指定番号同様、その他に地域別で抽選対象となる番号が定められています。
分類番号について
ナンバープレートに記載されている小さな数字は「分類番号」と言って、自動車の種別や用途などの意味を示しています。特に上1桁(500なら5)はその自動車の大まかな用途や大きさによって割り振られています。要は、上一桁をみれば「あの車はこういう用途で使われているんだー」と分かります。
なお、分類番号の3桁の数字は以下のように分類されます。
※票の1桁、2桁とかいう列、意味わかんないですよね……昔は分類番号が1桁、2桁のナンバープレートが存在してたのですよ。今じゃ3桁が当たり前なので、基本的には3桁の列だけ見てもらえれば、こういう用途の車は、この○○〇から○○〇の番号が割り振られるんだというのが分かると思います。
登録自動車の分類番号と用途
1桁 | 2桁 | 3桁 | 用途 |
1 | 10~19 | 100~199 | 普通貨物車 普通自動車のうち、貨物を用途として利用されている車両。トラックとか |
2 | 20~29 | 200~299 | 普通乗用車 普通自動車のうち、乗車定員が11名以上の車両。バスとか |
3 | 30~39 | 300~399 | 普通乗用車 普通乗用車のうち、乗車定員が10名以下の車両。 マイクロバスとか |
4 | 40~49 | 400~499 | 小型貨物車 小型自動車のうち、貨物を用途として利用される車両 2tトラックとか (小型自動車は軽自動車ではないよ。全長4.7m以下、全幅1.7、全高2,0m以下、排気量2L以下の普通車だよ。) |
5 | 50~59 | 500~599 | 小型乗用車 小型自動車のうち、乗車定員が10名以下の車両 大体の普通車はこれ (小型自動車は軽自動車ではないよ。全長4.7m以下、全幅1.7、全高2,0m以下、排気量2L以下の普通車だよ。) |
6 | 60~69 | 600~699 | 小型貨物車 用途は1桁目が4の車両と全く同じ。元は三輪貨物車両用だった。 400~499の分類番号が埋まると払い出される |
7 | 70~79 | 700~799 | 小型乗用車 用途は1桁目が5の車両と全く同じ。元は三輪常陽両用だった。 500~599の分類番号が埋まると払い出される |
8 | 80~89 | 800~899 | 特殊用途車両 救急車とか消防車とかパトカーとか。小型・普通に関わらず分類番号の1桁目は8となる。 |
9 | 90~99 | 900~999 | 大型特殊自動車 法令で定められた特殊構造の車両。オフロードビーグルとか。 |
0 | 00~09 | 000~099 | 建設機械 大型特殊自動車のうち建設機械に該当するもの。ショベルカーとかブルトーザーとか |
軽自動車(車検対象)
1桁 | 2桁 | 3桁 | 用途 |
40~49 | 400~499 600~699 |
貨物自動車 軽トラとか | |
50~59 | 500~599 700~799 |
乗用自動車 だいたいの軽自動車はこれ | |
80~89 | 800~899 | 特殊用途自動車 広告宣伝車とか霊きゅう車とか |
軽自動車(車検対象外)
1桁 | 用途 |
1,2 | 自動二輪車 250cc以下のバイク、いわゆる「ニーハン」 |
0 | 特殊用途自動車 スノーモービルとか |
3 | 被けん引車 軽自動車や小型特殊自動車にけん引される車両。 |
アルファベットの分類番号について
余談ですが、分類番号に「品川 30A」みたいな感じでアルファベットが入っているナンバープレートも存在しています。これは希望ナンバー制度が原因で番号が枯渇してしまった為に「分類番号にアルファベット入れて組み合を増やそうぜ」としたためです。
例えば、品川区で「・・ ・1」という番号が使いたいという小型自動車のオーナーが300人以上いたとします。小型自動車に割り振れる番号は「5」「50~59」「500~599」の111通りしかありませんので、分類番号は底つきます。(まぁ「ひらがな」とかの組み合わせがあるので、111通りという訳ではありませんが、ここでは分かりやすくしてます。)
そこで、アルファベットを追加して組み合わせを増やしたという訳です。導入されたアルファベットはA、C、F、H、K、L、M、P、X、Yの10文字です。
分類番号のない車両について
250ccを超えるバイクにはナンバープレートに分類番号の記載がありません。但し、こちらも車両番号の枯渇によって、分類番号ではないものの「C」とか「L」とか「V」というアルファベットがナンバープレートに記載されている地名の横に表記されています。
ナンバープレートのひらがなについて(ローマ字もあるよ)
このナンバープレートの「ひらがな」にも一応意味があります。適当に付けられているひらがなという訳ではありません。
では、ナンバープレートのひらがなにはどのような意味があるのか、早速見ていきましょう。(実はこのひらがなの部分、ローマ字が表記されているパターンもあるので、その点も併せて解説していきます。)
普通自動車(登録車)に付けられる「ひらがな・ローマ字」の区分
ひらがな及びローマ字 | 自動車区分 |
あいうえかきくけこを | 事業用の車 運送業とかで使われる緑ナンバーのトラックとか。 (緑ナンバーについては後ほど解説します。) |
さすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆらりるろ | 自家用車 白ナンバーの自家用車はだいたいこれ (白ナンバーについては後ほど解説します。) |
E・H・K・M | 日本に派遣されている海外国籍の軍人さんが所有している車で、業務以外に使用する車はこれ。 |
Y | 日本に派遣されている海外国籍の軍人さんが日本で購入した私有車はこれ |
T | 日本に派遣されている海外国籍の軍人さんが自分の国(本国)から持ち込んできた私有車はこれ |
よ | 日本国籍じゃないし軍人さんでもない海外国籍の人の私有車はこれ 正確には、日本で退役、除隊した軍人さんの車 |
れわ | レンタカー これは結構有名ですよね。 |
軽自動車(届出車)に付けられる「ひらがな・ローマ字」の区分
ひらがな及びローマ字 | 自動車区分 |
りれ | 事業用の車 運送業とかで使われる黒ナンバーのトラックとか。 (黒ナンバーについては後ほど解説します。) |
あいうえかきくけこさすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆよらるろを | 自家用車 黄ナンバーの自家用車はだいたいこれ (黄ナンバーについては後ほど解説します。) |
AB | 日本に派遣されている海外国籍の軍人さんの車はこれ |
わ | レンタカー |
小型二輪(250cc超)に付けられる「ひらがな・ローマ字」の区分
ひらがな及びローマ字 | 自動車区分 |
ゆりれ | 事業用のバイク |
あいうえかきくけこさすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやらるを | 自家用のバイク (黄ナンバーについては後ほど解説します。) |
よABEHKMTY | 日本に派遣されている海外国籍の軍人さんの車はこれ |
ろわ | レンタカー |
小型二輪(250cc以下)に付けられる「ひらがな・ローマ字」の区分
ひらがな及びローマ字 | 自動車区分 |
りれ | 事業用の車 運送業とかで使われる黒ナンバーのトラックとか。 (黒ナンバーについては後ほど解説します。) |
あいうえかきくけこさすせそたちつてとなにぬねのはひふほまみむめもやゆよらるろを | 自家用車 黄ナンバーの自家用車はだいたいこれ (黄ナンバーについては後ほど解説します。) |
AB | 日本に派遣されている海外国籍の軍人さんの車はこれ |
わ | レンタカー |
ナンバープレートに使えないひらがなもあるよ。
ナンバープレートは軽自動車とかバイクとか関係なく、「お」「し」「へ」「ん」「ゐ」「ゑ」は使われていません。理由は以下の通りです。
「お」
あ、す、む、と似ているから。代わりに「を」が使われている。
「し」
大体想像がつきますよね。そうです、「死」を連想させるからです。
「へ」
「屁」を連想させるから。
「ん」
発音しずらいから。
「ゐ」「ゑ」
歴史的仮名遣だから。簡単にいうと、もはや使われていないひらがなだから。
ナンバープレートの地名について
冒頭の方で解説していますが、このナンバープレートを交付してくれるのは普通車やバイク等の場合「運輸支局」、軽自動車の場合は「軽自動車検査協会」です。
この地名は、車の所有者の住所を管轄している運輸支局、または軽自動車検査協会によって決まります。例えば、東京都の中央区・千代田区・港区・品川区・大田区・渋谷区・目黒区・島しょ(八丈島とか伊豆大島とか、東京の島の事)に住む人は品川区に所在している「東京運輸支局本庁舎」からナンバープレートが交付され「品川」という地名が表記されます。
このように、ナンバープレートの地名は、車の所有者の住所を管轄している運輸支局の所在地が記載されるというのが原則です。
軽自動車の場合だと、ナンバープレートを交付してくれるのは「軽自動車検査協会」で運輸支局とは異なりますが、基本的には運輸支局と同じ地域を管轄し、表記する地名を合わせることになっているようです。要するに港区の軽自動車検査協会事務所でナンバープレートが交付されれば、その地域を管轄する「東京運輸支局本庁舎」の所在地「品川」がナンバープレートに表記されるという事です。
但し、例外もあります。例えば「世田谷区」所在の人は東京運輸支局本庁舎(品川)からナンバープレートが交付されるのですが、そのナンバープレートに表記される地名は「品川」ではなく「世田谷」です。「車の所有者の住所を管轄している運輸支局の所在地が記載されるというのが原則」と説明しましたが、そうではないケースも存在するのです。
こういったナンバープレートを「ご当地ナンバー」と言います。
ご当地ナンバーとは、正式には「新たな地域名表示ナンバープレート」と言い、色々とややこしいので超簡単に説明しますと、「うちの地域を盛り上げたいから、ナンバープレートの地域名にうちの地名を表記してもいい!?」と要望を出して、それが認められたらその地域名がナンバープレートへ表記できるようになるという制度です。条件を満たせば認められる制度なのでどの地域でも使える制度という訳ではありません。
有名どころのご当地ナンバーを上げると「富士山」「奄美」「つくば」「成田」「仙台」とかでしょうかね。
ナンバープレートの色にも意味があるよ
ナンバープレートの数字、ひらがな、地名、ここまで説明したらついでです。ナンバープレートの色が持つ意味についても解説していきます。
白のナンバープレート(白ナンバー)
最も多い白色のナンバープレート、通称「白ナンバー」
まぁ、予想はつきますが、このナンバープレートは自家用の普通・小型車に交付されるナンバープレートです。
※小型車は軽ではなく、全長4.7m以下、全幅1.7、全高2,0m以下、排気量2L以下の車です。
軽自動車に白ナンバーが交付される事はありませんが、稀に白ナンバーを付けている軽自動車が走っている事もあります。あれはなにかというと「白ナンバー」ではなく、「図柄入りナンバープレート」です。図柄入りナンバープレートとは「東京2020オリンピック・パラリンピック」とかっていう記念すべきイベントがある際に交付される「記念ナンバープレート」です。
よく見たら、ナンバープレートに図柄が入っているので目を凝らしてみましょう。
緑のナンバープレート(緑ナンバー)
これもよく見るナンバープレートですね。緑色のナンバープレート、通称「緑ナンバー」です。
事業用に使われてる普通・小型車に交付されるナンバープレートです。
※小型車は軽ではなく、全長4.7m以下、全幅1.7、全高2,0m以下、排気量2L以下の車です。
主にトラックやタクシー、バスなどがこの緑ナンバーを付けています。ただトラックの場合は「営利目的」ではない場合、白ナンバーでも問題ありません。
バスやタクシーが白ナンバーを付けるのは違反です。「白タク」なんか言われてるやつですね。見かけたら通報しましょう。但し、白ナンバーでも説明した「図柄入りナンバープレート」である可能性もありますので注意して下さい。
緑のナンバープレート(黄ナンバー)
白ナンバーの次によくみるナンバープレートでしょうか。黄色のナンバープレート、通称「黄ナンバー」です。
自家用の軽自動車に交付されるナンバープレートです。
白ナンバーでも解説しましたが、図柄入りナンバープレートであれば軽自動車でも白色のナンバーを付ける事ができます。が、あくまで「図柄入りナンバープレート」なので白ナンバーという分類ではありません。
黒のナンバープレート(黒ナンバー)
あまり見かけないナンバーなんじゃないでしょうか?黒色のナンバープレート、通称「黒ナンバー」です。
事業用の軽自動車に交付されるナンバープレートです。あまり見かけないのですが運送用の軽トラックや軽タクシーなどが、このナンバープレートを付けています。
その他の色のナンバープレートの意味
【白ナンバー+黒の文字】
50cc未満の自動車、ようは「原付」です。
【黄ナンバー+黒の文字】
51cc~90ccの自動車、まぁ「原付」ですね。
【ピンク+黒の文字】
91cc~125ccの自動車、そうです、「原付」なんです!
【白ナンバー+緑の文字】
126cc~250ccの自動車、まぁ「ニーハン」と呼ばれるバイクが大体これですね。
【白ナンバー+緑の文字+緑の枠付き】
251cc超の自動車、中型とか大型のバイクがこれ。
【青色のナンバー+白文字】
大使館員とか領事館員、ようは外交官の方々が乗られる車。じろじろ見ちゃいけないやつ。
まとめ
正直言って、法律が絡む記事は記載が難しいです。「ナンバープレートの数字とかひらがなの意味なんてそんな深くないでしょ」と思ったのですが、深いです。
簡単にまとめますが、車のナンバープレートに記載される数字やひらがなは車の種類によって若干意味が異なってきます。普通車であれば「自動車登録番号標」、軽自動車であれば「車両番号標」とナンバープレートの正式名所が異なりますし、法律も異なってきます。
似て非なるものって感じですかね。なのでナンバープレートに記載された大きな数字も普通車は「一連指定番号」といって自動車登録ファイルに登録された順の番号が払い出され、軽自動車は「車両番号」と言って軽自動車検査協会に届け出された順に払い出されます。(希望ナンバーはまた別です)
他、ナンバープレートの小さい番号やひらがなは、その車の用途を示し、地名は車の所有者の住所を管轄する運輸局の所在地が記載されます。
もうややこしいですね。ただ、この記事を書いている間、プライベートで車を見かける度に「あぁ、あの車はレンタカーだなぁ。あっ、あれば事業用の車だ!」なんて思うようになってしまいました。
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