スーツを自宅で洗濯する方法は?
社会人の方であれば、ほとんどの方が日常的に着用するのが「スーツ」ではないでしょうか?
着る機会が多いため、汗による臭いや汚れなどが付着しやすく、その度にお金を払ってクリーニングに出さなくてはなりません。
人によって異なるかと思いますが、大体スーツをクリーニングに出す頻度は1ヶ月に1度、中には1週間に1度という方もいる事でしょう。
頻度は少ないとは言え、やはりスーツをクリーニング屋まで持っていくのは、ちょっと面倒くさい、またはクリーニング代を支払いたくないという方もいるかと思います。
そこで今回は、自宅でスーツを洗濯する方法があるのかどうかを調査し、その結果をまとめてみました。
スーツを自宅で洗濯する為に必要なもの
スーツは普段着と比較してデリケートな衣類となっています。
その為、いつも通り洗濯機に入れてスタートボタンを押してしまうと、記事の手触りや肌ざわり、気心地などの風合いが大きく損なわれてしまう可能性があります。
まずは、そういったリスクを最小限に抑える為のアイテムを用意しましょう。
では、スーツを自宅で洗濯する為に必要なアイテムとは、どのような物があるのでしょうか?
1.洗濯ネット
スーツに多く使われている素材「ウール」と「ポリエステル」は摩擦に弱い為、洗濯の際に生地同士が擦れ合う事で細かい糸切れが生じ、繊維が逆立ちしてしまう「羽毛立ち」が起こりやすいようです。
この羽毛立ちとなる生地のこすれ合いを最小限に防いでくれるのが「洗濯ネット」となります。
羽毛立ち以外にもボタンやホックなどの引っかかりを防いだり、型崩れを防止したりと、スーツを自宅で洗濯する上では欠かせないアイテムなので必ず用意するようにして下さい。
ちなみに、洗濯ネットは100均でも購入できますし、高いものでも1,000円程度で購入可能です。
2.中性のドライマーク専用洗剤
ドライマークとは、水につけずに行う洗濯法「ドライクリーニング」で洗濯可能ですよという意味のマークであり、衣類のタグでこのマークがあるかどうかを確認できます。
スーツは基本的に水洗い不可となっていますが、ドライクリーニングは可能となっています。
水洗いが不可でドライクリーニングが可能となっているスーツなどの「ドライマーク衣類」は、一般家庭で洗濯する事はできない為、スーツはクリーニングに出してドライクリーニングしてもらうというのが無難なのです。
しかし、ドライマーク専用洗剤はドライマーク衣類を選択した際に発生するトラブルを最低限に抑えられるよう、様々な工夫がされていますので、家庭でも洗濯できてしまうようです。
ちなみに、「中性」でなければいけない理由は、衣類に与える刺激が最も少ないからです。
多くの一般家庭で使用されている「アルカリ性」の洗剤は洗浄力が強いため、生地がデリケートなスーツだと色落ちや型崩れなどの原因に。
また、「蛍光剤」「漂白剤」などが入った洗剤はスーツを洗濯する際に絶対使用しないで下さい。
3.アイロン
洗濯ネットを使ってスーツの崩れを防いだとしても、洗濯後は多かれ少なかれシワができてしまいます。
これを放置してしまうと、スーツがクシャクシャになってしまい、使い物にならなくなる…というのは予想がつきますよね?
これは通常の衣類でも同様に必要なアイテムですので、必ず用意しておきましょう。
スーツの洗濯方法について
必要なものが揃ったら、次はついにスーツを洗濯する手順にです。
まず、注意してほしいのは正しい手順を踏んでもスーツが若干縮んでしまったりする可能性があるという事です。
特に気心地や肌ざわりなどを極めた高価なスーツの場合、かなりデリケートな作りとなっていますので自宅で洗濯するリスクは高めとなります。
以上の点をしっかりと把握しておくようにして下さい。
では、スーツの洗濯手順について調査した結果を以下にまとめていきます。
1.洗剤を使った際の色落ち確認
使用しようとしている洗剤の原液をスーツの目立たないところに少しだけ付着させ5分ほど放置して下さい。
その後、原液を付着させたところにティッシュをあて、色移りしていないかどうかを確認して下さい。
色移りが無ければ、その洗剤を使用しても色移りすることはありません。
洗濯後に色落ちしてしまった!といったトラブルを避ける為にも、実施しておいた方が良いでしょう。
2.洗濯ネットにスーツを入れる
スーツは洗濯ネットに合わせてたたむようにして下さい。
ズボンであれば3つ折り、ジャケットであれば上下を合わせて2つ折りにすれば丁度よく洗濯ネットに収まります。
この際に最終確認として、スーツのポケットが空っぽであるかどうかを確認すると良いでしょう。
なお、ジャケットはボタンを外し、ズボンはボタン、ホック(金具)、ファスナーを閉める事でボタンが外れてしまったり、ホックやファスナーが引っかかってスーツに傷ができてしまった…なんて事を防げます。
3.洗濯機に入れて、洗濯コースを選ぶ
洗濯機に入れる際は、無造作に放り込むのではなく、スーツの入った洗濯ネットを立てかけるように入れるのが理想です。(ドラム式洗濯機の場合は、普通に入れるしかありませんね…)
洗濯コースは「ドライコース」を洗濯しましょう。
ドライコースは、洗濯槽がほとんど動かない、脱水時間が短いなど衣類の刺激となる動作を最低限まで抑えてくれるコースです。
その為、デリケートなスーツなどの衣類を洗濯する際は、この「ドライコース」が最も適切と言えるでしょう。
4.洗濯後は直ぐにハンガーにかけて乾かす
洗濯が完了しているのにも関わらず、洗濯槽にスーツを放置するとシワや型崩れなどの原因を招きます。
洗濯後は直ぐにハンガーにかけ、スーツを乾かすようにして下さい。
また、ドライコースは脱水力が弱い為、水分でスーツが重めになっていますので、細いハンガーなどでジャケットを干すと方の部分に山折りの変なシワが入ってしまう可能性があります。
その為、針金の細いものではなく、スーツに合った太目のハンガーを使うようにして下さい。(なければハンガーにタオルを巻いて太くするなどの対策をとって下さい)
ズボンは中まで乾かせるよう筒状にして洗濯ばさみで挟むようにするとよいでしょう。
5.アイロンがけして完了!
アイロンをかけるタイミングは、見た目は乾いているけど触るとちょっと湿っている「半乾き状態」がベストです。
完全に乾いてしまった状態だと、繊維が固まってしまい上手くシワを伸ばす事ができません。
もし、洗濯したスーツを完全に乾かしてしまった後は、霧吹きなどで生地を湿らせるようにしましょう。
また、スーツのタグに記載されたアイロンマークを確認し、適切なアイロンがけ、温度設定を行うようにして下さい。
まとめ
スーツは基本水洗いがNGで、洗濯する場合は水を使わないドライクリーニングに限られます。
その為、スーツを正しく洗濯する場合はクリーニングに出すしかないという事です。
しかし、自宅でもスーツへの負担を最低限まで抑えた洗濯を行えば、型崩れや色落ち、羽毛立ちなどのリスクを防ぐ事が可能に。
但し、水洗いを行う以上、少なからず記事が縮んでしまう可能性もありますので、かなりデリケートで高価なスーツを自宅で洗濯するのは避けた方が良いでしょう。
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