野菜ジュースで野菜の栄養を補う事はできる?
栄養素が多く、健康な体を保つためには必須となる食材「野菜」ですが、1人暮らしの方や仕事で多忙な日々を送る方は1日に必要な野菜を摂取するのは困難です。
そこで役に立つのがコンビニなので手軽に購入できる「野菜ジュース」です。
最近では、たった一本で一日に必要な野菜の栄養を摂取できる「野菜一日これ一本」や「一日分の野菜」といった野菜ジュースが人気ですよね。
しかし、こんな手軽なもので本当に野菜の栄養を補う事ができるのでしょうか?
そこで今回は、野菜ジュースで野菜の栄養を補えるのかについて調査し、その結果をまとめてみました。
野菜ジュースで野菜の栄養を補えるか
野菜ジュースといっても種類は様々で、いずれも野菜の栄養をしっかりと補えるかと言われれば、実はそうでもない。
例えば、誰でも飲みやすいように加工された野菜ジュースには食塩や砂糖といった添加物が含まれており、野菜の栄養を補う事はできるものの、日常的に飲み続ければ塩分の摂りすぎによる高血圧や、当分の摂りすぎによる肥満の原因に。
これでは、野菜と同様の栄養を補えているとは言えません。
という事で、今回は野菜ジュースの中でも砂糖や食塩などの添加物が入っていない、かつ野菜汁100%のもので野菜の栄養が補えるかを調査してみました。
1日に必要な野菜の摂取量について
まず、健康を維持する為に摂取しなければならない野菜の量は「1日に350g」と言われています。
ちなみにこの350gは15歳以上の方が必要となる量で、そのうちの120gは緑黄色野菜が良いと厚生労働省が推奨しているようです。
量的には大体コンビニで売っている通常サイズのサラダが2食分ですので、朝昼はサラダを食べている方はクリアできている量と言えるでしょう。
ただ、朝ごはんでサラダは食べない、お昼はコンビニ弁当で済ましているという方は野菜不足である可能性が高いと言えるでしょう。
野菜ジュースで350g分の野菜を補えるか
今回の本題である、「野菜ジュースで野菜の栄養を補えるか?」という疑問ですが、どうやら野菜ジュースのみで野菜350g分の栄養素をとるのは難しいようです。
調査した結果、ほとんどの情報では「補えないよ!」というもので、その理由が野菜ジュースの製造工程で野菜が加熱殺菌される事によって熱に弱い栄養素が失われているというものでした。
しかし、最近の無添加野菜ジュースは加熱によって失われた栄養素をしっかり補充しており、栄養成分表を見ても熱に弱い栄養素(ビタミンCなど)が十分に含まれています。
では、一体なぜ野菜ジュースのみで野菜350g分の栄養素をとるのが難しいのかと言うと、これの答えは「食物繊維」にありました。
食物繊維には水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」の2種類があり、野菜ジュースに欠けている栄養素は水に溶けにくい不溶性食物繊維です。
野菜はもともと不溶性食物繊維の多い食材なのですが、これを絞って汁にするとなると、どうしても野菜の絞りカスに不溶性食物繊維が残ってしまうのだそうです。
もちろん、水溶性の食物繊維は野菜汁に含まれている為、野菜ジュースの成分表に記載された「食物繊維〇〇g」というのは嘘ではありません。
しかし、不溶性食物繊維が少ない為、野菜ジュースを日常的に飲む事で水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが悪くなると、下痢や栄養素の排出による栄養不足に陥る可能性が考えられます。
その為、日常的に生の野菜から不溶性食物繊維を摂取して栄養バランスを整える必要があるそうです。
野菜ジュースの栄養価は高い
上記では、野菜ジュースは食物繊維が生の野菜と比較して少ないと説明いたしましたが、それ以外の栄養価は比較的高めです。
特にβカロチンやビタミンA、カリウムやカルシウムといった栄養素は生の野菜に含まれている量とほとんど変わらず、野菜ジュースからでも十分に摂取可能です。
野菜ジュースはあくまで「栄養補助食品」という位置にいますが、野菜不足による栄養不足を解消する為の効果は十分にあると言えるでしょう。
まとめ
今回の調査でわかった事は、「野菜ジュースだけで1日に必要な野菜の栄養を補うのは困難」という事です。
最近では「野菜1日これ一本」や「一日分の野菜」といった栄養価の高い野菜ジュースが店頭に並んでいますが、いずれも野菜を加工する工程で食物繊維やビタミンCといった栄養素が失われています。
その為、生野菜と比較して野菜ジュースの栄養素は低いと言えます。
但し、最近の野菜ジュースは栄養価の高いものとなっていますので、野菜ジュースだけでも豊富な栄養素を摂取できると言えるでしょう。
もし、普段野菜を必要分取れていないという方は、野菜ジュースで足りない栄養素を補給するというのが理想的です。
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