テニスの点数はなぜ0・15・30・40と不規則な数え方なの?
私の勝手な偏見かもしれませんが、なんとなくイケメン男子がやるスポーツってイメージが強いテニス。(多分「テニスの王子様」の影響かなと…)
日本を代表するテニスプレイヤー錦織圭選手のおかげでテニスにあまり興味がない私でも、最近テニスの試合をテレビでよく観戦しています。
そんなテニスの試合を観戦しているとき、ふと「なぜテニスの点数って0点、15点、30点、40点と増えていくの?」なんて疑問が浮かんでしましました。
という事で今回は、テニスの点数の増え方が不規則な理由についてを調査し、その結果をまとめてみました。
テニスの点数の数え方について
テニスに詳しくない人でもご存知の方は多いかと思いますが、テニスの点数は1ポイントを取得する毎に「15(フィフティーン)」、「30(サーティー)」、「40(フォーティー)」とカウントされていきます。
ちなみに0ポイントは「ラブ(Love)」と何かロマンティックな呼び名がついている。(これについては、最後のほうでちらっと触れています。)
ルールは相手と2ポイント以上の差をつけて4ポイント以上を取得すれば1ゲーム獲得となり、更に6ゲームを取得すれば1セットをとる事となります。
基本的には2セット、または3セットを先取した方が勝者です。
とまぁ、テニスの基本中の基本をおさらいしたところで、なぜテニスの点数は0→15→30→40と不規則にカウントされるのか?という本題に戻りましょう。
不規則な点数カウントについて調査をしてみたところ、実は明確な理由が判明しておらず、様々な説が存在していました。
その為、「これが今回の疑問の回答だ!」と断言はできないのですが、有力と言われる説がいくつか見つかったので、まとめて紹介していきます。
1.時計説
これは時計の文字盤を90度毎に0、15、30、45と分け、一周して0に戻れば終わりとした説です。
非常にシンプルでありながら、なんとなく納得がいく説で、WEB上の情報でもこの「時計説」が有力ではないかと言われている事が多かったです。
しかし、現状のテニスは30の次が40であり、この時計説ではそこの説明がつきません。
そこで考えられたのが「審判が45(フォーティファイブ)とコールしずらいから40(フォーティ)と略した説」です。
現在では、これで30の次が40であると考えられているようですね。
2.貨幣単位説
現在のテニスの祖先となる球技はフランスで発生し、現在のラケットとなる原型が誕生したのが14世紀です。
この14世紀頃、フランスでは「ドゥエニ」と呼ばれる通貨単位が使われており、プレイヤー同士の掛けの際にも、このドゥエニが使われていたそうです。
当初のフランスは貨幣制度が60進法だったらしく、ドゥエニ銅貨は4枚で60スウという金額に達する。
スウとか訳の分からない用語が出てきている為、説明します。
スウと言うのは、現在の日本で言うところの一円未満の金額の計算単位として使われる「銭」や「厘」に近い存在。
以上の事から分りやすく言うと、ドゥエニ銅貨が日本でいうところの「円」であり、それ以下の単位を計算する為に用いられたのが「スウ」となります。
そして、当時のフランス貨幣制度は60進法だったらしいので、60スウで初めて「円」と同様の価値になるという事です。
この60スウという価値はドゥエニ銅貨4枚分、すなわちドゥエニ銅貨1枚の価値は15スウという事になります。
14世紀頃、プレイヤー同士は1ポイントごとにドゥエニ銅化1枚(15スウ)を賭けており、これを4枚取得すれば60スウとなった為、1ポイントを15という単位たしたという説が「貨幣単位説」です。
30の次が40である説明がつかないという点は、時計説で解説した「審判が45(フォーティファイブ)とコールしずらいから40(フォーティ)と略した説」でカバーします。
3.修道院説
テニスは、12世紀頃にフランスの修道院などで行われたスポーツ「ジュ・ド・ポーム」が起原と言われています・
遊び方や基本的なルールは今のテニスと差ほど変わりないが、ラケットは手袋、ボールは弾力性のない固形物(石等)に糸を巻いて皮を被せたものなどを使っていました。
このジュ・ド・ポームが生まれた当時の修道院では、生活時間の単位が15分単位で組み立てられていたそうです。
簡単に言うと、食事時間15分、作業時間15分、休憩時間15分みたいな感じでスケジュールが組まれていたという事。
その習慣がジュ・ド・ポームの点数カウント方法に反映され、今のテニスに引き継がれたのではないかというのが「修道院説」
もちろん、30から40の説明がつかないという点は「審判が45(フォーティファイブ)とコールしずらいから40(フォーティ)と略した説」でカバーする。
なぜ0ポイントが「ラブ(LOVE)」なのか
この疑問の調査に派生して生まれた新たな疑問「なぜ0ポイントをラブ(LOVE)と呼ぶのか」もついでに調査してみました。
実はこれにもいくつかの説が存在しており、どれが正しいものなのかは断定する事ができませんが、その説の中でも有力なものを上げていきます。
まず、「0」という数字が卵の形に似ているから、0ポイントが卵を意味するフランス語「l’œuf(ロェフ)」と呼ばれ、それが変化して「LOVE(ラブ)」になった説。
「l’œuf(ロェフ)」と言えば「LOVE(ラブ)」に聞こえなくもないし、誰かがラブと聞き間違えて、それが現代のテニスまで引き継がれたとも言われています。
ただ実際は、「何でも無い」を意味する「Neither for love nor for money(愛のためでも金のためでもない)」という決まり文句的なやつが由来しているんじゃないかとかなんとか…
まとめ
今回の疑問を調査した上で「歴史あるスポーツは謎が多い」という事を感じました。
テニスの不規則な点数カウント方式や、0ポイントをLOVE(ラブ)と呼ぶ理由など、未だに何故かよくわかっていない事が多いようで、これはテニスに限った話ではないようです。
取り合えず、テニスの不規則な点数カウント方式に関しては、私的に「時計説」が一番有力なのではないかと感じました。
ただ、それが絶対正しいという事は断定できない為、ちょっと悔しいですね。
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